ディレクショナル・ムーブメント(DMI)

相場の方向性やトレンドの強さを測るために、W・ワイルダーが考案したこの指数には +DI、-DI、ADX、ADXRの4つの重要な要素がありますが、これらはそれぞれ次の用語の略語です。

+DI: Plus Directional Indicator
-DI: Minus Directional Indicator
ADX: Average Directional Movement Index
ADXR: Average Directional Movement Index Rating

さらにこれらを導くために +DM、-DM、TRが必要ですが、これらは次の略語です。

+DM: Plus Directional Movement
-DM: Minus Directional Movement
TR: True Range

そしてこれらの値は、次のようにして求められます。

1.+DM、-DM、TRを作成する。(注)
2.+DMと-DMのn期移動平均を、TRのn期移動平均で割って +DIと-DIとする(100を乗じて、%表示とする)。
3.(+DIと-DIの差の絶対値)÷(+DIと-DIの合計)のn期移動平均をADXとする(100を乗じて、%表示とする)。
4.ADXにn期前のADXを加えて2で割りADXRとする。

(注) +DM = 本日の高値 - 前日の高値
   -DM = 前日の安値 - 本日の安値
   ただし次の条件で、+DM および/または -DM を 0 に置き換えます。
   +DM < 0、-DM < 0 のとき +DM = 0、-DM = 0
   +DM = -DM のとき +DM = 0、-DM = 0
   +DM > -DM のとき -DM = 0
   +DM < -DM のとき +DM = 0

   TRは[本日の高値 - 本日の安値][本日の高値 - 前日の終値][前日の終値 - 本日の安値]のうちの最大値。

定性的には、日々動向のプラス幅とマイナス幅を、前日からのプラスまたはマイナス幅の最大値で割って(指数化して)+DIと-DIを求め、チャート化した+DIが-DIの上方にあれば上昇トレンド、逆の場合を下降トレンドと判断します(ただし実際の計算にあたっては、突出した値を平滑化するために移動平均値を用います)。+DIと-DIの上下の位置が逆転するとき、つまりクロス地点は売買ポイントとなります。
次にチャート化したADXが上昇しているときは、+DIと-DIの差が開きつつあるということなので、プラス(またはマイナス)のトレンドが継続し、且つそのトレンドが強固なものになりつつあると判断します。そしてこれが反転して下向くとトレンド終了となります。ADXRはADXを平滑化したものなので、株価の短期移動平均線に対する長期線のように、ADXの動きを確認、またはその反転時期などを探るのに用います。
移動平均などに使うn期は、日足では一般的に14日としますが、下図は[7201日産自動車 東証1]の例です。



次は上昇トレンドが確認できる[4540 ツムラ 東証1]の例です。




そして次は、下降の後上昇に転じた[9620 スクウェア 東証1]の例です。


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