今週のチャート解説(21)

− 一目均衡表 −

我が国のチャート研究家一目山人の考案による一目均衡表は、氏が永年のシミュレーションの結果得たという波動形成の基本数値と、これをもとに算出した変化日を予測するための対等数値をベースに作られている。基本数値は9,17,26,33,52,63・・・ と続き、対等数値は 17,25,34,50・・・ であるという。細部において多分に宗教的とも哲学的ともいわれる理論の全容を知るには氏の著書を通読するしかないが、比較的簡単にパソコンで書けるこのチャートは、近年個人投資家だけでなく機関投資家にも、そして一部外国人投資家にも注目されている。フィボナッチ級数をベースにして同じく戦前に開発され、これも宗教的・哲学的といわれ、一部に熱烈な信奉者のいるGann理論が米国にあり、相通じるところがあるようで興味深い。
チャートの基本は、基準線、転換線、遅行スパンと先行スパンだ。基準線とは過去26日間の高値と安値の中間値の線、転換線は同じく過去9日間の高値と安値の中間値の線、遅行線は当日終値を26日さかのぼってプロットし、2つある先行スパンのうち先行スパン上限は基準線と転換線の中点を26日先行させたもの、そして先行スパン下限は過去52日間の高値と安値の中間値を26日先行させる。2つの先行スパンの間を塗りつぶして雲と呼ぶが、特に先行スパン上限が下限の上にあると上雲、その逆を下雲と呼んだりする。

図は[6925 ウシオ電機]日足の、上が98年12月5日まで、下がその後の99年5月11日までの一目均衡表だ。チャートの見方として最も重要なのは遅行線だという。これが26日前の足型を下から抜くと上げ信号、その寸前までいきながら抜けきれないと弱気継続、逆に26日前の足型を上から下に突き抜けると下げ信号、寸前で反発すると強気持続となる。これは信号を読み取るのが26日前の足型位置か直近位置かの違いはあるが、グランビルの移動平均線による売買信号と考え方がよく似ている。次に雲が株価の下にあれば下値支え帯、上にあれば上値抵抗帯とみる。図のA点では下げ基調の株価が下値支え帯に入って一月ばかりもみ合った様子が、またB点では上げ基調の株価が今度は上値抵抗帯で一月余りもみ合った様子が見て取れる。その後の相場展開でも雲が下値支えになっている。雲を上に突き抜けると上昇トレンド確認、下に抜けると下降トレンド確認となる。
「株価チャートCD-ROM」では本来固定値とされている基準線、転換線、スパンの時間間隔を変更できるようにしている。開発された当時と今では営業日数も異なり(26日という数値は、開発当時の月間平均営業日数にあたる)、銘柄毎の特性もあるだろうと考えたからだ。ただし初期値はオリジナルのものに合わせている。また週足データも使用でき、こちらの初期値は9日の代わりに2週、26日の代わりに5週を採用している。

[6758 ソニー]の週足一目均衡表を初期値設定のまま描くと上図のようになる。雲が下値支えとなっている部分と上値抑えになっている部分があることが分かる。


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